【中小企業技術・経営力評価制度の書き方】(3)実現性・収益性②生産・サービス体制

前回は①販売方法・販売価格ということで、主として営業体制や販売チャネルについて見てきました。
今回は②生産・サービス体制をご紹介します。

目次

(3)実現性・収益性②生産・サービス体制

あらためて評価書に記載されている「②生産・サービス体制」の内容について見てみましょう。

生産・サービスのための施設装置の整備や運営管理(生産・サービスの計画・実行、品質管理、市場・顧客対応など)について評価を行った。ISOなどの公的認証取得や改善活動の状況なども考慮した。

実際の評価書では以下のような項目が記載されます。

・生産・サービスの流れ
・生産・サービス体制の強みや課題

こうした内容を網羅しながら生産体制やサービス提供体制について評価をしていきます。

生産・サービスの流れ

製造業では生産工程を紹介します。受注から納品するまでの一連の流れを記載します。これにより、どのような製造を行っているかがイメージしやすくなります。工場のレイアウトを紹介することもあります。

複数の生産工程がある場合は、主要なものについて紹介します。

サービス業の場合も、受注からサービス提供までの一連の流れを記載します。

生産・サービス体制の強みや課題

生産・サービス体制における強みや課題を記載します。

製造業の場合は5Sの実施度合いや設備の状況、品質管理体制等も記載することが多いです。

サービス業では評価対象企業のビジネスモデルによりますが、サービス品質を維持・向上するための取組み等がよく記載されます。

この項目で大事なことは「(1) 製(商)品・サ-ビス」の評価に引っ張られないことです。

製品やサービスに優位性があれば、それを生産・提供する体制も優れていると思いたいところですが、現実には必ずしもリンクしません

製品は市場から評価されているが、その生産体制は品質管理への意識が薄かったり、特定の従業員の頑張りに依存していたり。

一旦、製品やサービスへの評価は忘れて、純粋な提供体制として問題がないかを評価します。

サンプルの内容の解説

ここからはサンプルを見ながら内容を解説していきます。

サンプルは前回と同じ企業になります。

(1)販売先の状況

この会社は製造業で、いくつかの部門に分かれた工場で生産しています。

冒頭には認証工場であることを記載しています。「同業他社では最も早く」という強みをPRするために記載しています。その業界や取引先との関係性において優位となる認証等がある場合は記載したいところです。

続いて工場レイアウト図を掲載しています。

複数の部門に分かれているため、工場の全体像を示しています。

また、各部門がどのように分けられているかを説明しています。部門ごとに概要と特徴を説明しています。

部門の説明の後は、検査体制と備品管理、設備投資の状況を説明しています。

検査体制と備品管理は重要な業務ですが、評価対象企業において現状大きな問題は生じていないものの、体制としては不備があるため項目を設けて説明しています。

最後に設備投資の状況を記載しています。

評価対象企業は順調に設備更新をしており問題ありませんが、老朽化が進んでいる場合や効率を低下させている場合は、より詳細を記載します。

最後に、本評価書では評価対象企業の本項目を4と高く評価したので、総括の文章を記載しています。

次回は「(3) 実現性・収益性 ②生産・サービス体制」を紹介します。

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この記事を書いた人

中小企業診断士として独立後12年にわたり主として事業再生の現場支援に従事してきました。支援現場では事業性評価ツールが有効に働く一方、形式的な運用で本質を見落とす場面も数多く見てきました。そうした課題を乗り越えるため、現場視点の情報共有を目的に本プロジェクトへの参加を決めました。

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